「ア、ぐ…ギッ、あがぁ…ッ」
ルツは自分の体のどこが痛いのかわからないまま叫んでいた。
確実に悪化したであろう背中かもしれない。穴のほうかもしれない。小さい魔物とはいえ、受け入れたことのない場所が耐えられるはずがなかった。 あちこちを戒める縄もギリギリ食い込んで痛いはずだ。そのどれもがルツの脳に集合して凄まじい痛みを訴えていた。
「おっオッ…イクッ」
「んギぃッ…!!」
背後の魔物が動きを止めた。直後にヒタと内股が濡れた気がして、大きく背を震わせる。 体の中に魔物の精液が入っている。 その事実が じわじわと侵食してきて、気がつくとルツは泣いていた。
「あーあ、泣いちまった」
嗚咽を漏らして泣く人間を、魔物たちは面白そうに見る。
「切れて痛いんだろ?傷薬を塗ってやろうな」
ルツからは見えなかったが、魔物の一人がハチミツのようなものを持ってきて、血のにじむ穴に塗り込んでいく。 しかしすぐさま別の魔物がその場所に陣取ってしまったので、傷薬の効果の程は分からなかった。
ズヌと、さっきよりも大きいものが穴を犯していく。
「ウ、ぐ…ひぃ…ッ」
いっそ意識を失ったら楽なのかもしれない。だかそんな幸福は訪れず、ルツは台ごと揺すぶられながら、魔物に種付けされていく。
頭の中でアロンの言葉が思い出された。「複数の魔物で、より多くの精を注いだほうが、早く生まれるんだ」
今、この瞬間にも先に吐き出された魔物の精液が、だんだんと魔物の形になっていっているのだろうか。
また一匹、ルツの中で魔物が吐精した。もう何匹目かわからない。さっきの傷薬に麻酔効果があったのか、痛みが限界を超えてしまったのか、 そこは痺れたようにジンジンと熱いばかりだ。
地獄のような時間が過ぎて、とうとうカシラの順番がやってきた。
「この赤ん坊はをカシラ似でしょうね」
「強い魔物が優先されるからな」
魔物たちは自分の遺伝子が少しでも混ざっていれば、姿にはこだわらないらしい。意識が朦朧としているルツの頬を叩く。
「あ…、ぅう、」
「ほら起きろ。カシラの精液をしっかり受け止めるんだぞ」
「すぐに飛び起きるさ」
そう誰かが言って、カシラのボコボコといびつに膨れ上がったイチモツを見た。
背後に立ち、腰を押し付けていく。ありえない形に、穴がねじれ広げられて、台が動くほどに拘束の中で暴れた。
「あっ?ぁ、ッぉゴッ…んア!!あぁアー!!」
比べ物にならない衝撃に、とうに限界を超えた体が跳ねる。それを何度も出し入れされ、ルツはグルンと白目を剥いて叫んだ。
「なかなかいい穴だな。このまま何匹か産ませるか」
「お、それはいいですねぇ!」
囃す魔物たちの声も、ルツには聞こえていない。 腰の動きが早くなり、いよいよの瞬間が近づいてくる。
しかしドタドタと、見張りの一人がやってきて、慌てたように喚いた。
「か、カシラ!アロンがこっちに向かってきてます!」